1. HOME
  2. 解体工事のよくある質問
  3. 費用・見積り・税金
  4. 補助金・助成金
  5. アスベストの解体費用に使える補助金とは?補助金の額と適用条件を解説

アスベストの解体費用に使える補助金とは?補助金の額と適用条件を解説


                 

解体する建物にアスベストが使用されている場合、解体時にアスベストの除去が必要となり、解体費用が高額になることがあります。しかし、多くの自治体ではアスベスト解体費用を軽減するための補助金制度を設けており、これを活用することで費用を抑えることが期待できます。ただし、補助金の有無や内容は自治体ごとに異なるため、事前の確認が重要です。

本記事では、アスベスト解体費用に関する補助金について、補助金の種類や具体的な例、申請手続きの流れなどを詳しく解説します。補助金を賢く活用して、負担を軽減するための参考にしてください。

【見積無料】工事会社からの営業電話なし

どのような解体をご希望ですか?

1.アスベストとは?

アスベストは天然に産出される鉱物で、「石綿(いしわた/せきめん)」とも呼ばれています。
現在の日本では、アスベストの製造や使用は法律で禁止されています。しかし、かつては建築材料として広く使用されていたため、現在でもアスベストを含む建築物が多く残存している状況です。

アスベストに関する詳しい情報は、厚生労働省のホームページをご覧ください。

また、アスベストはその「発じん性」(粉じんが発生しやすい性質)によって、レベル1、レベル2、レベル3の3つに分類されています。

  • レベル1: 発じん性が最も高く、飛散しやすい。
  • レベル2: 中程度の発じん性。
  • レベル3: 発じん性が比較的低い。

発じん性が高いほど、解体作業時の飛散リスクも高まるため、より厳しい管理が求められます。詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

2.アスベストの解体費用に補助金は使えるの?

アスベスト解体費用に補助金を活用することが可能です。
ただし、補助金の利用可否や制度内容は、建物が所在する自治体によって異なります。

補助金の支給条件や金額も自治体ごとに異なるため、申請を検討する際は、まず自治体の公式ウェブサイトや窓口で最新情報を確認しましょう。また、具体的な条件や必要書類について詳しく相談することをおすすめします。

【見積無料】工事会社からの営業電話なし

どのような解体をご希望ですか?

アスベスト解体に利用できる補助金の種類

アスベスト解体工事で利用できる補助金は、大きく分けて以下の2種類があります。

  1. アスベスト調査費用に対する補助金
  2. アスベスト除去費用に対する補助金

アスベスト調査費用に対する補助金

アスベスト調査費用に対する補助金は、建物にアスベストが含まれているかを調べるための調査費用を支援するものです。アスベストを含む建材の有無を確認するためには、専門の調査が必要で、一定の費用が発生します。この調査を通じて、アスベストの有無やその影響範囲を正確に把握し、安全な解体計画を立てることができます。

補助金を提供している自治体では、アスベスト調査費用の一部または全額を支給しています。金額や上限額は自治体によって異なるため、申請前に最新情報を確認することが重要です。

項目内容
補助対象のアスベスト吹付けアスベスト、アスベスト含有吹付けロックウール
対象建築物吹付けアスベスト等が施工されているおそれのある住宅・建築物
補助内容アスベストの有無を調べるための調査費用

② アスベスト除去費用に対する補助金

アスベスト除去費用に対する補助金は、アスベストを含む建材の安全な除去工事費用を支援する制度です。除去工事は高度な技術と厳格な安全管理が必要なため、通常の解体工事より費用が高額になることが一般的です。通常、事前にアスベスト調査を行い、その結果に基づいて除去が必要と認められた場合に補助金が適用されます。

補助金を提供している自治体では、アスベスト除去費用の一部を支給しています。金額や上限額は自治体によって異なるため、申請前に最新情報を確認することが重要です。

項目内容
補助対象のアスベスト吹付けアスベスト、アスベスト含有吹付けロックウール
対象建築物吹付けアスベスト等が施工されている住宅・建築物
補助内容対象建築物の所有者等が行う吹付けアスベスト等の除去、封じ込めまたは囲い込みに要する費用(建築物の解体・除去を行う場合にあってはアスベスト除去に要する費用相当分)

参考:厚生労働省「石綿総合情報ポータルサイト」

3. アスベスト解体費用に活用できる補助金の実例

ここでは、実際に自治体で提供されているアスベスト調査および除去に関する補助金の具体例をご紹介します。なお、以下の補助金情報は2024年11月12日時点のものであり、申請期限や条件が変更されている可能性もあります。

申請を検討する際は、必ず各自治体の公式ウェブサイトや窓口で最新の情報を確認してください。

【東京都千代田区】

アスベスト含有調査助成

項目内容
対象建築物区内の民間建築物
補助限度額1棟につき最大25万円

アスベスト除去工事助成

項目内容
対象建築物・住宅の駐車場・倉庫など:最大100万円
・分譲・賃貸マンションの共有部分:最大100万円
・機械式立体駐車場:最大1,400万円
補助限度額除去工事費用の3分の2を補助(上記の金額内)

詳しい情報は、千代田区の公式サイトをご覧ください。
千代田区「アスベスト対策助成等」

【埼玉県さいたま市】

分析調査事業

項目内容
対象建築物さいたま市の区域内に存する建築物
補助限度額補助対象経費以内の額(上限25万円)

除去等事業

項目内容
対象建築物さいたま市の区域内に存する建築物
補助限度額補助対象経費の3分の2以内の額(上限600万円)

詳しい情報は、さいたま市の公式サイトをご覧ください。
参考:さいたま市「民間建築物吹付けアスベスト除去等事業補助金交付について」

4.アスベスト解体補助金の手続きの流れ

ここでは、アスベスト解体で補助金を支給してもらう流れについて解説します。大まかな流れは以下のとおりです。

  1. 自治体への相談
  2. 解体業者を探す
  3. 補助金の申請
  4. 審査
  5. 着工
  6. 完了報告
  7. 補助金の請求と受取

①自治体への相談

自治体の窓口に補助金の申請の事前相談を行います。相談時には、場所の分かる地図や図面・写真などを持参するとスムーズに進められるでしょう。市役所の方が、補助金の対象もしくは補助金の対象外か確認しますので、対象となる場合は申請手続きを進めることになります。

②解体業者を探す

補助金申請時に見積り書が必要になるので解体業者を探して見積りを作成してもらいます。補助金申請前に解体業者と契約してしまうと対象外となる恐れもあるので注意しましょう。

解体業者との契約のタイミングは、事前に確認しておくことが大切です。また、見積りを依頼する場合はできるだけ複数の業者に依頼し比較することで、費用を抑えやすくなります。

【見積無料】工事会社からの営業電話なし

どのような解体をご希望ですか?

③補助金の申請

見積り書や申請書などの必要書類を自治体に提出します。必要書類は申請する補助金によって異なるので、事前に確認し、解体業者にも伝えておくようにしましょう。

④審査

申請後は自治体による審査が行われます。審査に通れば、交付決定通知書が交付されるので解体工事を進めていきましょう。なお、審査通過後に工事内容の変更を行う場合は、自治体に相談し、申請書の再提出など指示に従う必要があります。相談や申請なしに工事内容を変更すると補助金を受けられなくなる恐れがあるので、注意が必要です。

⑤着工

解体業者と契約しアスベスト調査・除去を行っていきます。交付決定前に着工してしまうと、補助金の対象外となる恐れがあるので注意しましょう。また、自治体によっては工事期限が設けられている場合もあるので、事前に着工の条件も確認しておくことが大切です。

⑥完了報告

対象の工事が完了したら自治体に必要書類と提出し完了報告を行います。完了報告に必要な書類は自治体によって異なり、解体業者の作成が必要なケースもあるので事前に確認し解体業者にも必要書類を相談しておきましょう。

⑦補助金の請求と受取

業者に費用を支払い、領収書などの必要書類を添えて自治体に補助金を請求します。請求後は指定の口座に補助金が振り込まれるので確認し受け取りましょう。

5.アスベスト解体費用の補助金を活用する際の注意点

アスベスト解体費用で補助金を検討する際には、以下の注意点を押さえておくことが大切です。

  • 補助金の受け取りは業者への支払い後に行われる
  • 申請期限に注意する
  • 解体業者の選定基準
  • 申請条件の変更に備える

補助金の受け取りは業者への支払い後に行われる

補助金は業者に支払った後に支給されるため、業者への支払い時は、自己資金で対応しなければなりません。補助金を当てにして資金計画を立てると計画が大きく狂うので注意しましょう。

申請期限に注意する

補助金はいつでも申請できるわけではなく、適用する補助金によって申請期限が定められています。もし、申請期限が過ぎている場合は、次年度の申請スタートを待つか補助金の適用を諦めるかが必要です。

解体業者の選定基準

アスベスト調査や除去を依頼する業者には、自治体によって条件が定められていることがあります。補助金を利用する際は、業者選定に関する基準を事前に確認することが重要です。例えば、「市内の業者を利用する」といった条件がある場合もあるため、申請前に必ず自治体に確認しましょう。

申請条件の変更に備える

補助金の申請条件は年度によって変わる可能性があります。前年度の条件で申請しようとしたら、次年度では条件が変わっていたと言う場合もあるので、常に最新の情報を確認することが大切です。

6.まとめ

アスベスト解体費用に関する補助金は、自治体によって異なるため、利用可能かどうかを事前に確認することが重要です。補助金は、アスベスト調査費用や除去工事費用に対して支給され、申請する際は自治体の窓口や公式サイトで最新の情報を確認しましょう。また、補助金を受け取るには、申請期限を守ることや、業者選定に関する条件を満たすことが必要です。

補助金を活用することで、アスベスト解体にかかる費用を軽減できる可能性がありますが、申請手続きや条件を慎重に確認することが、スムーズな手続きのために大切です。

【見積無料】工事会社からの営業電話なし

どのような解体をご希望ですか?

  都道府県別に解体工事会社と解体費用相場を見る