断ったらもっと安くすると言われましたが、大丈夫でしょうか？
解体工事のために数社に見積りを依頼して比較検討しました。その中でいちばん安い金額ではなかった業者に断りの連絡を入れたところ、「もっと安くしますのでぜひ当社でお願いします」と頼まれました。本当は値引きの余裕があるのにこちらの態度を見るために最初は高い金額を提示してきたのではないかと思ってしまいます。この業者に依頼して大丈夫でしょうか。
その事実だけで安全でないと断言することはできませんが、業者としての営業姿勢に疑問を感じるのであれば断った方が良いでしょう。
「安全でない」とはいえない
断った後、追加の値引きが提示されたという事実だけで業者が悪徳業者だとは断言できません。追加の値引きが提示された理由は解体工事会社にしか分かりませんが、次のような事柄が推測されます。
通常の値引きの範囲を超えても受注したかった
断りを入れる前の見積金額が、解体工事会社が通常行う目一杯の値引き後の金額であった場合でも、解体工事会社が社内的な理由によりどうしても受注に結びつけたかったというケースです。多少の追加値引きであれば工事に支障を来すほどではない、といえます。
断られる前の見積りで目一杯の金額を提示していなかった
断りを入れる前の見積り金額がゆとりを持って出されていたため、断った後あわてて値引きの提示があったケースです。最近では値段交渉をする施主が増えてきているため、一度目の見積り提示の場合には値引きの余力を残した金額を提示し、施主の要望に合わせて値引きを提示する業者も存在します。業者としても値引きをするつもりだったのが、値引きを出す前に断られてしまったために急遽値引きの提示を行ったものと考えられます。
吹っかけていた
解体工事の料金が適正かどうかは、素人が判断するには非常に難しいものです。プロの立場を利用して割高な見積りを提示し、あわよくば暴利を得ようというスタンスの業者であった場合には、このような高額な見積りを提示し断られた後に値引きをすることがあります。少しでも多くの利益を得ようとしているため、値引き後の金額も目一杯のものであるとは限りません。このような業者の場合は、値引き要求をすればするほどどこまでも値引きが可能なので判断が付くと思います。
無理な値引き
元々が目一杯の金額で会ったのにも拘わらず、会社が経営難でどうしても受注が必要なために無理をしてでも受注をしようという場合です。発注後に無理が表面化し、粗い突貫工事、取り残し、不法投棄といった問題に発展することがあります。追加値引きが多額であった場合には注意が必要です。
あとは施主としての判断
追加値引きができる理由をご紹介しましたが、「吹っかけている」、「無理な値引き」でなければ選択してもトラブルにつながるような業者ではない、といえます。あとは会社としての営業姿勢をどう評価するかという施主の判断に委ねられますので、上記理由を踏まえた上でどの業者に依頼をするかを検討していただくと良いと思います。
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