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古いブロック塀を放置すると危険?撤去の判断基準や解体費用相場など解説


                 

ブロック塀は比較的安価で耐久性の高い目隠しを設置できるというメリットがありますが、劣化して倒壊すると、場合によっては事故につながるなど危険なものでもあります。

しかし、具体的にどのような状態のブロック塀が危険なのか分からないという方もいらっしゃるでしょう。

本記事では、そうした方に向けて、ブロック塀を撤去すべきかどうかの判断基準や解体費用相場などお伝えしていきます。

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古いブロック塀は撤去すべき理由とは

自分が所有している土地にあるブロック塀が少し傾いているけど、お金がかかることなのでなかなか解体工事に手を出せないでいるという方もいらっしゃるでしょう。

しかし、こうした古いブロック塀を放置しておくと大きな事故につながってしまうこともあり、危険です。

ここでは、古いブロック塀を撤去すべき理由について見ていきましょう。

古いブロック塀を放置すると危険

古いブロック塀を放置すると、例えば大きな地震が起きたときや台風など災害のときに、ブロック塀が倒れるなどして事故に発展してしまうことがあります。

過去には実際に地震を理由としたブロック塀の倒壊で人が亡くなっている事例もあるのです。

特に被害が大きかったのは1978年の宮城県沖地震で、14名がブロック塀の下敷きになってしまい、死亡しています。

また、最近では2018年に大阪で起こった地震でブロック塀が倒れた事故もあり、記憶に残っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

事故が起きたときの所有者の責任は?

こうした事故が起きたとき、ブロック塀の所有者に責任が及ぶことはあるのでしょうか。

上記は、災害を理由とした事故なので、所有者に直接の責任はないと考えることができます。

一方、こうした災害が起きた時に倒壊してしまうような状態で放置してしたと判断されると、所有者の管理責任を問われる可能性があります。

そうでなくとも、自分の所有地にあるブロック塀が原因で痛ましい事故が起こるのは避けたいもの。

上記のような被害を出してしまわないためにも、ブロック塀が危険な状態にあるときは早い段階で撤去を検討すべきだといえます。

ブロック塀撤去の判断基準

ブロック塀を撤去すべきかどうかはどのような点を見て判断するとよいのでしょうか。

ここでは、ブロック塀撤去の判断基準をお伝えしていきたいと思います。

傾いている

ブロック塀が目で見て傾いているような場合、非常に危険な状態にあるといえるでしょう。

これはブロック塀の重みで時間をかけて少しずつ傾いてしまったケースや、過去の地震で傾いてしまったケース、盛り土の際の土圧で傾いてしまったケースなどが考えられます。

この場合、すぐにでもブロック塀の撤去を検討したほうがよいといえます。

ブロック塀の高さが高い

高さの高いブロック塀は倒壊したときに甚大な被害を及ぼしてしまう可能性があります。

特に、ブロック塀は高さ2.2mまでと定められていますが、中には違法建築で高さ2.2m以上になってしまっているケースも。

また、高さ1.2m以上のブロック塀については支えを付けることとされていますが、これが守られていないこともあります。

安全な高さとしては、1.2m以下程度にすることを考えるとよいでしょう。

ヒビが入っている

コンクリートはヒビが入りやすい性質で、小さなクラックであればすぐに生じてしまうものですが、ブロック塀はヒビが入りにくい性質を持っています。

ブロック塀にヒビが入っている場合、劣化が進んでしまっている可能性が高いといえます。

ヒビが入るとそこから雨水が入り、中の鉄筋を劣化させてしまうといった可能性も。

小さなヒビであればモルタルなどで補修できることもありますが、大きなヒビになってしまっている場合には撤去も検討すべきだといえるでしょう。

設置されてから年数が経過している

ブロック塀の寿命は一般的に30年程度とされています。

見た目は問題ないように見えても、あまりに年数の経ったブロック塀は内部の劣化が進んでいる可能性があり、ちょっとした衝撃で倒壊してしまう可能性があります。

その判断基準として、30年を超えているかどうかを確認してみるとよいでしょう。

鉄筋が通っていないまたはコンクリート基礎工事がない

ブロック塀を設置する際には、建築基準法の以下の取り決めを守る必要があります。

  • 太さ9mm以上の鉄筋を80cm以下の間隔で縦横に配置すること
  • 基礎は地上部の高さ35cm以上、地下部に埋め込まれた深さ30cm以上あること

鉄筋がなかったり、コンクリート基礎工事がなかったりするブロック塀は危険な状態にあります。

しかし、これらは見た目で判断することができません。

中古で購入した物件にブロック塀があるようなケースで、不安を感じるようであれば点検をしてもらうとよいでしょう。

ブロック塀の撤去費用相場は

ブロック塀の撤去費用相場は5,000円~10,000円/㎡程度。

上記費用には以下のようなものが含まれています。

  • 人件費
  • 運送費
  • 廃材処分費

例えば、大きなブロック塀の撤去で作業員が大勢必要な場合にはそれだけ費用が高くなってしまいます。

また、運送費に関しては手配するトラックの大きさや、業者の拠点から現場まで、また現場から廃材を処分する場所までの距離により変動するでしょう。

ブロック塀撤去工事の流れ

ブロック塀撤去工事は、一般的に以下のような流れで進められます。

  • 近隣挨拶
  • マーキング
  • 解体工事
  • 廃材処理
  • 後片づけ

それぞれについて解説します。

近隣挨拶

解体業者に解体を依頼し、工事の日程が決まったら、工事が始まる前に近隣の住民に挨拶を行います。

解体工事期間中は周辺の道路を重機が行ったり来たりする他、工事による大きな振動が起こることがあります。

近年では騒音に対する規制もあり、解体工事をするにあたり近隣の方たちの協力を得ることは不可欠だといえるでしょう。

なお、実際に挨拶をするときは、住民の方から質問があったときに備えて、業者の方に同行してもらえると万全です。

マーキング

近隣挨拶を終えたら、解体工事に入る前の準備を行います。

具体的にはマーキングといわれる作業で、解体する箇所とそうでない箇所をマーキングして区別するのです。

また、マーキングした後はマーキング箇所にコンクリートカッターで切れ目を入れていきます。

マーキングとコンクリートカッター入れを実施しておくことで後々スムーズに解体作業を進めることにつなげることができるでしょう。

解体工事

マーキングとコンクリートカッター入れの作業が終わったら、早速ブロック塀の解体作業へと進みます。

解体工事については、ブロック塀の規模や業者の作業方針次第で、手作業で進めることもあれば、重機を使うこともあります。

工事自体は早ければ1日で、遅くとも3日から1週間程度で完了するもの。

見積もりの段階で、具体的にどのような工事を行い、どのくらいの作業日数がかかるのか確認しておくことが大切です。

廃材処理

撤去したブロック塀は産業廃棄物としてトラックに積み込んで処分場に運んでいく必要があります。

悪質な業者になると、適切な方法で廃棄されず、不法投棄されてしまうようなケースもあるため十分注意が必要です。

産業廃棄物の廃棄については、マニフェスト制度により、適切に処分が進められているか確認できるようになっています。

廃棄の際、マニフェストの伝票を貰うようにしましょう。

後片づけ

ブロック塀を撤去し、廃材処理をした後は後片付けを行います。

具体的には、取り壊しを行ったブロック塀と取り壊ししなかったブロック塀の接合部などをセメント補修したり、現場の清掃をしたりすると考えるとよいでしょう。

ブロック塀解体工事時の注意点

ブロック塀解体工事の際には、注意しておかなければならないことがあります。

具体的には、土地の境界の問題です。

以下、詳しく見ていきましょう。

ブロック塀の所有者を確認しておこう

ブロック塀はその性質上、土地と土地の境界線に沿って設置されることが多いもの。

特に数十年前に設置されたブロック塀の場合、権利関係が今ほど厳格ではなかったため、境界線にまたがるようにブロック塀が設置されているケースもあります。

こうしたケースでは、双方がブロック塀を自分の所有物だと認識していたといったことも考えられ、勝手に解体すると後々トラブルに発展してしまう可能性があります。

特にブロック塀が設置された後に土地を購入したようなケースでは、ブロック塀が設置された経緯を知らないこともあるでしょう。

ブロック塀が完全に自分の敷地内にあるのであれば問題はありませんが、そうでない場合、少しでも疑わしい場合には必ず、ブロック塀を撤去する前に隣地の所有者と話し合っておくことが大切です。

ブロック塀を設置するメリット・デメリット

ブロック塀を撤去した後は、また新しくブロック塀を建てるのか、撤去したままにしておくのか判断する必要があります。

ここでは、そうした判断に役立てられるよう、ブロック塀を設置するメリット・デメリットをお伝えしていきたいと思います。

ブロック塀設置のメリット

ブロック塀設置のメリットとして最初に挙げられるものとして、目隠し効果があるでしょう。

逆に言えば、ブロック塀を撤去した後、何も施工しない場合には目隠しがなくなっても大丈夫かどうかを確認する必要があります。

また、他に目隠し効果のあるものとしてフェンスなどがありますが、ブロック塀はフェンスなどと比べて耐久性が高く、30年程度は使用できる点もメリットだといえます。

ブロック塀設置のデメリット

一方、ブロック塀のデメリットとして挙げられるのが見た目の問題や通風性の悪さです。

重厚なイメージのあるブロック塀ですが、向こう側を見通せるタイプのフェンスなどと異なり、視覚的に圧迫感が出やすく、また敷地内の風通りが悪くなってしまいます。

ブロック塀の設置を検討する際には、そうしたデメリットがあることを押さえておくことが大切です。

なお、ブロック塀であっても色やデザイン性の高い化粧ブロックを使うことで見た目の問題を解消できることがあります。

また、穴の開いた透かしブロックを使えば、通風性の問題や圧迫感の解消にもつなげられるでしょう。

ブロック塀以外の素材で代用することも可能

主に目隠し目的でブロック塀を設置していた場合、ブロック塀撤去後は以下のような素材で代用することも検討できます。

  • フェンス
  • 植栽
  • レンガやタイル、石積みなど

まず、フェンスに関してはブロック塀と比べて軽量のため、将来的にまた劣化したとしても倒壊して人的被害が発生するといった事態を避けやすくなります。

また、植栽も同様に軽いため危険性は低く、また自然素材を採用することで気持ちが和らいだり、デザイン性を高めたりする効果を期待できるでしょう。

ただし、植栽の場合は定期的にメンテナンスしていかなければならない点に注意が必要です。

その他、フェンスや植栽以外にレンガやタイル、石積みといった素材を採用することも一つの方法です。

それぞれ、素材ごとに特徴があり、メリット・デメリットがあるためご自分の要望にあった素材の利用を検討するとよいでしょう。

ブロック塀の撤去工事を安くする方法

最後に、ブロック塀の撤去工事を安くする方法についてお伝えしていきます。

ブロック塀撤去工事で補助金を利用できるケースもある

まず、自治体によってはブロック塀の撤去工事に補助金を利用できるケースがあります。

ブロック塀の倒壊などにより人的被害が出てしまうといった事態を避けるため、とった理由で補助金制度が創設されているケースが多く、条件に該当するようであれば積極的に利用を検討するのがよいでしょう。

具体的な条件や補助内容は自治体ごとに異なるため、自治体の窓口や解体業者に確認するのがおすすめです。

相見積もりを取ろう

また、同じ内容の解体工事でも業者によって金額が異なるもの。

これは、業者の繁忙具合や立地の違いによる運搬費の違いなどが生じることが原因です。

少しでもお得に解体工事を実施したいと思うのであれば、必ず複数の業者に相見積もりを取り、よりよい条件で解体工事を実施してくれる業者を探すようにしましょう。

まとめ

ブロック塀の撤去について、古いブロック塀を放置することの危険性やブロック塀を撤去すべきかどうかの判断基準、ブロック塀の撤去費用相場などお伝えしました。

ブロック塀が倒壊すると大きな被害が発生する可能性があり、古くなったブロック塀をそのまま放置するのは危険です。

敷地内にブロック塀がある方は、本記事でお伝えした判断基準など参考にしつつ、危険を感じるようであれば撤去を検討してみてはいかがでしょうか。

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